非水溶性PFAS

自動車に使われる非水溶性PFAS

自動車にも、フッ素を含んだ材料(非水溶性PFASの一種)が利用されています。まずガソリン車で利用されるPFASとして有名なのは、燃料ホースやチューブに使われているフッ素ゴムです。フッ素ゴムはガスを透過しにくい性質を持っていて、ガス状になったガソリンが出ていきにくいと言えそうです。その他、ターボチャージャーホース、オイルシール、ガスケット、ダイヤフラム、クランクシャフトシール、O2センサーブッシュにもフッ素ゴムが使われているそうです。

また、ガソリン車だけでなく、電気自動車や燃料電池車(水素自動車)にも、フッ素樹脂が使用されています。それぞれリチウムイオン電池や燃料電池内での環境下で長期間耐えられる材料と言えると思います。PFASは分解されにくいフォーエバー・ケミカル(永遠の化学物質)とも言われますが、その性質を良い形で利用している例ですね。

ABOUT ME
神原 將
お茶の水女子大学・URA。有機フッ素化合物の研究を支援し、実用化を目指して活動中。水溶性PFAS問題について化学者の視点から発信します。 PFASに関する講演、ご相談を受け付けています。大阪大学大学院・工学研究科・応用化学専攻(修士卒)→ダイキン工業・研究員→お茶の水女子大学・研究員を経て現職。
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