非水溶性PFAS

半導体製造で使われる非水溶性PFAS

半導体製造の工場内でも多くの非水溶性PFASが使われています。まず半導体製造装置内では、内部を真空状態にしても漏れない様に、シール材を使います。この時シール材には様々な薬品類がかかったり、プラズマ、各種ガス類が飛んできたり、300℃前後の高温にさらされたりします。フッ素系のシール材でなければとても耐えられないので、最も耐久性に優れたゴムであるパーフルオロゴムが使用されます。この材料は非フッ素系のものにはまず代替不可能です。

同様に薬液供給システムにおいても、反応性の高い薬品類に対しても耐えられる様に、フッ素樹脂が使われます。こちらも非フッ素系のものにはまず代替不可能でしょう。これらは、「永遠の化学物質と言われる性質」を良い意味で利用した例と言えます。

その他、エッチングガス、エアフィルター、洗浄剤等としても非水溶性のPFASが使用されています。

ABOUT ME
神原 將
お茶の水女子大学・URA。有機フッ素化合物の研究を支援し、実用化を目指して活動中。水溶性PFAS問題について化学者の視点から発信します。 PFASに関する講演、ご相談を受け付けています。大阪大学大学院・工学研究科・応用化学専攻(修士卒)→ダイキン工業・研究員→お茶の水女子大学・研究員を経て現職。
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