非水溶性PFAS

半導体製造で使われる非水溶性PFAS

半導体製造の工場内でも多くの非水溶性PFASが使われています。まず半導体製造装置内では、内部を真空状態にしても漏れない様に、シール材を使います。この時シール材には様々な薬品類がかかったり、プラズマ、各種ガス類が飛んできたり、300℃前後の高温にさらされたりします。フッ素系のシール材でなければとても耐えられないので、最も耐久性に優れたゴムであるパーフルオロゴムが使用されます。この材料は非フッ素系のものにはまず代替不可能です。

同様に薬液供給システムにおいても、反応性の高い薬品類に対しても耐えられる様に、フッ素樹脂が使われます。こちらも非フッ素系のものにはまず代替不可能でしょう。これらは、「永遠の化学物質と言われる性質」を良い意味で利用した例と言えます。

その他、エッチングガス、エアフィルター、洗浄剤等としても非水溶性のPFASが使用されています。

(2025/7/22 一部修正しました)

ABOUT ME
PFASを考える人
国立大学・教職員。水溶性PFASについて化学者の視点から発信します。 大学院(修士)卒→フッ素化学メーカー・研究員等を経て現職。